終活コラム第25回『親子の終活』について

今回の終活コラムは上記のテーマでお話ししたいと思います。

親の終活準備は、いざという時に子どもの負担の軽減にもつながります。
面と向かっては言いにくいけれど、子どもの立場としては、親に終活を進めてもらいたいというのが本音でしょう。

終活の準備をして、エンディングノートに記載するなどしておけば、次のようなことがあったとき、すぐに対応や回答をすることができます。

1. 突然倒れて、入院、手術することになったとき

高齢になれば、病気やケガのリスクは高まります。そのとき病院ではこのようなことを聞かれます。

  • 「持病やアレルギーはありますか」
  • 「これまで手術したことはありますか?」
  • 「今、どんな薬を飲んでいますか?」

昔、病気をしたことは何となく覚えていても、正確にはわからない人がほとんどでしょう。しかし、入院時には必ず聞かれる情報です。親が入院・手術となる前に情報をつかんでおけば治療にも役立つはずです。

2. 認知症の症状が出たとき

認知症の見守りは24時間休む間もないので、他人にケア(介護・見守り)をお願いすることが増えています。認知症の介護プロは、次のようなことがわかると、いい介護ができると言います。

  • 「好きな食べ物」
  • 「好きな音楽」
  • 「どんな人生を歩んできたか」

認知症だからといって、何もかもわからなくなるわけではありません。
その人の好きなものを知り、過ごしてきた人生を理解して寄り添うと、本人も安心しますね。介護にはお金がかかるので、年金や資産の大まかな情報も把握しておきたいです。

3. 亡くなったあとのこと ~お葬式・お墓~
親が亡くなったあとの最初の関門は「お葬式」です。悲しみにひたる間もなく、葬式の準備を進めなければなりません。そのとき葬儀業者には次のようなことを伝える必要があります。
  • 「葬式には何人くらい来るか」
  • 「菩提寺(お墓のあるお寺)はどこか」
  • 「家の家紋は何か」
  • 「写真(遺影)はどれを使うか」
  • 「祭壇はどのランクにするのか」
規模によっては百万円以上のお金が動くイベントの内容を、1~2日で決めなくてはなりません。葬式に来てもらいたい人やどんな葬式にしたいかなど、判断するための情報が残されていれば、余裕をもって準備ができます。

4. 死後の手続き・相続
人が亡くなると多くの手続きが必要です。どんな暮らし方をしていたか、どのような契約があるか、一から調べなければならないとしたら、手続きの負担は非常に大きくなります。
中でも、多くの人が大変だと口を揃えるのが遺品整理・処分です。
親が一人暮らしの場合には、衣類や書籍、ノートなどの身の回りの持ち物ほか、家具や家電など、ほとんどのものが不用品となります。
思い出の品々もあれば、押し入れや物入れに詰められた頂き物の数々など、数十年の積み重ねは大量の荷物となっているはずです。
不用品はあらかじめ処分しておくこと、「価値があるもの、誰かに残したいもの」をノートなどに書いておくこと、が行われていると、荷物処分も大変楽になると思います。

相続は亡くなった人の財産の継承です。事前の準備が無ければ、せっかく築いた財産をうまく引き継ぐことができないかもしれず、相続人同士の無用な争いを招くかもしれません。

5. 人間関係・親戚付き合いなど
親族とのつながりが希薄になりつつあると言われているものの、お祝い事や葬式・法要でのお金のやり取りでは、お返しなど、親の付き合いを継承しなければならないこともあります。
生前にお世話になった方がわかれば、亡くなったことを連絡したり、離れて暮らしている間の生活の様子などを聞いたりすることができます。

◎ 親子で一緒にしておきたい終活
終活のスタートとして、気軽に始めていただきたいのは
  1. エンディングノートを書いてもらう
  2. 具体的なアクションを起こしてもらう(対策を行う)
この2点です。高齢になると書くことが面倒になることもあるので、直接会ったり、話したりできるのであれば、ゆっくりおしゃべりしながら、聞き書きしてあげてもいいと思います。
親のため、子どものため、万一の時に備えて準備しておくことがとても大切なのです。

終活コラム第25回はここまでです。もっと詳しいことを知りたい方や、
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