終活コラム第20回『空き家問題』について

今回は、私どもで近年非常に多く相談を寄せられることの多い「空き家問題」について少しお話をしようと思います。

少子高齢化により、日本の人口減少は加速しています。
その結果、さまざまな問題が引き起こされていますが、その一つが空き家問題です。

「家の片付けができない」「売りたくても売れない」といった理由で空き家を放置している所有者も少なからずいて、相談したが「負の不動産」となり得る問題もはらんでいます。

総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、2018年時点での空き家は全国で約848万9000戸と過去最大となっており、空き家の管理や活用は喫緊の課題といえるでしょう。

空き家の現状

空き家は、不動産会社が管理している「売却用」や「賃貸用」、別荘などの「二次的住宅」、そしてそれ以外の「その他」に分類されます。

問題なのは、「その他」に分類される空き家で、放置されると犯罪の温床になったり、防災性を低下させたり、衛生や景観を悪化させたりするリスクがあります。

総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」によると、2018年の空き家は全国で848万9000戸で、そのうち「その他」の空き家数は約349万戸で、全体の41.1%を占めています。

今後も空き家率はますます増加していくことが予想され、野村総合研究所が2018年6月に発表したリポートによると、2033年には国内の空き家は、1955万戸、全住宅に占める割合も27.3%になる見通しとされています。

このように増え続ける空き家問題に対処するため、「空家等対策の推進に関する特別措置法」が2014年11月に成立しました。
この法律によって、空き家の所有者は「周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空き家等の適切な管理に努める」こととされました。

状態の良くない空き家(特定空家等)を適正に管理しない所有者に対しては、市町村が助言・指導・勧告といった行政指導ができるようになりました。
勧告しても改善されなければ、市町村は強制力を持った命令ができ、命令に違反すれば過料を科されることになります。
また、勧告を受けた物件については、固定資産税の特例が除外されるので、税金が高くなることもあります。

このように根深い空き家問題は、決して放置できる問題ではありません。
相続される方やご家族に迷惑をかけないためにも適切な対処をすることが大切です。

終活コラム第20回はここまでです。もっと詳しいことを知りたい方や、
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